2018年11月3日土曜日

twiceになるのは大変

某所の授業終り、体育会系の女子学生が盛り上がって喋っていた。「twice」というキーワードが耳に入ったので「何の話してんの?」と口を挟む。「生まれ変わったらtwiceになりたい」というたわいない話をしていたらしい。「女の子、女の子した人生も送ってみたいんで、いっぺん」とのこと。短髪で後輩に人気がありそうな、超ボーイッシュな風貌の彼女だが、そういう憧れもあるらしい。なるほど。思わず「分かるわ~僕もなりたいもん」としょうもないことを言って、スルーされた憐れなオッサンな私であるが、若い時からほんとにパッとしない人生だったので、twiceの皆さんのような輝かしい人生を送ってみたいというのは本心だ。

だが、今ここに、すぐにtwiceになれるボタンがあったとしても、絶対に押さないだろう。華やかなステージに立つのはステキだが、活動のある時のスケジュールは殺人的だし、合間は、稽古稽古稽古の毎日。精神的、体力的に、一日もついて行けずにやめたくなるに決まっている。今の自分みたいなのではなく「疲れない身体、タフな精神」を持っているとして、という設定なら、もうそれは「僕」ではないので、僕がなったことにならず、それはただの他人であり、現状のtwiceと変わらないのである。そういう意味では、もう、自分もなっている、と言えなくもないのだ。

30年前の中学生の頃も、当時好きだった芸能人に対して、こういうしょうもないことを考えていた気がする。その頃も、タフな精神は持っていなかったが、「今よりは」疲れない身体だった。情報としての知識はちょっと増えたが、考えていることは一緒なら、全体として退化しているとしか言いようがない。学生時代、スポーツに打ち込んだ青春って、そりゃ輝いていると思いますよ。自分の舞台で全力を出してください。twiceの皆さんのように。自分の舞台を大事にしなかった後悔は一生続くような気がします。それはそれとして、授業中、もうちょっと起きててちょうだいね。

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