2019年2月7日木曜日

初めての体験はドキドキするもの。幾つになっても。

南海の関空急行に乗って、岸和田競輪からの帰り。いつものように外国人観光客が沢山乗っていた。ああ、海外旅行に自分も行きたいなぁと思いながら、吊革につかまっていたら、前に座っていた東南アジア系の可愛らしい若い女性が、僕の顔をじっとみて、あわてて立ち上がろうとした。あれどうしたんだろう、と一瞬意味が分からなかったが、すぐに「あ…、まさか」と気が付いた。彼女が座っていたのは、優先座席で、多国語でここがどういう座席かは説明されている。「いや、ちゃいます、あ、とにかく、どうぞどうぞ」とジェスチャーで、代わってもらう必要はないと伝えた。ああ、もう、そこまで、あれか。「若手ナントカ」とかつい最近まで言われていたのに、あれなのか。そんなに老けて見えるのか。いや、でも、向こうも外国の子だし、優先座席って書いているここに座って良いのかどうか、おどおどしている感じだったから、こっちと目があって「怒られるのか」とビビっただけ、だろう、うん、そうにちがいない、いや、でも、まぁ、うーん、ガラスに映る顔を見たら、もみあげなんか半分白いし、メガネ外さないと本も読めないし、そういえば、人生初の「老眼鏡」を日曜に買ったのだったな、ダイソーのやつだけどね、今の所持ち歩いてはいないけど、でもすぐに手放せなくなるのは間違いなさそうだしな、うーん、でも、そんなものを買ってしまったから、自分からそっちに向かっているのかもしれないぞ、まだまだだ、と言い聞かす意味でも捨ててしまうか、100円のオモチャだしな、でも、まぁ、それが、いったいなんだって言うんだ、いつかは譲られるのだ、譲らないやつらに「近頃の若者は」とか言うようになるに決まっているんだ、だから、まぁ、一回目が早く来ただけ、と思えば良いじゃないか、まぁ、ほんと、勘違いって可能性もまだあるし… 気まずさを隠すため、そそくさと隣の車両にうつり、メガネをはずして文庫本を開いて灘波まで帰ったが、内容がぜんぜん頭に入らなかった。

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