2012年3月5日月曜日

釜山港に帰れ 돌아와요 부산항에 (1)

大阪釜山間のフェリーが、春休み特価で往復1万6000円という格安だということを知り、釜山へ行ってみることにした。 1週間くらい前の話。一回り年下のNくんと一緒に。
フェリーは、週に3回しか出港しない。帰りの便もフィックスする必要があるので、こまかな野暮用などを合わせると、スケジュールに余裕がなく、この日程となった。特に、旅行中行くところも決めず、国際線のフェリーに乗る、ということを最大の楽しみとして出かけた。
2年前、新門司から大阪へ帰る船に乗ったのと、大学生の時、クラブの合宿に行くのに、高知、宮崎に行くのに乗ったのが、私の長距離船に乗った数少ない経験だ。大学生の時の記憶はすでにほとんどないので、無いようなものだし、何と言っても、国際線は初めてだったので、本当に楽しみだった。
15時に大阪を出港し、瀬戸内海を通り、釜山に到着するのは、翌朝の10時だ。
大阪南港の国際フェリーターミナル。日本で仕入れた物品の用意をする韓国の人たち。僕たちは、近所のスーパーで、ビールと安ワイン一本だけ買って、乗り込んだ。
 このフェリーに乗ったことのある人たちから、「港からもうすでに韓国ですよ」ということを聞いていた。確かに、異国情緒あふれていたフェリーターミナル。だが、春休み期間ということもあり、また、フェリーの割引セールもあって、4割くらい日本人もいた。このファッションは、韓国人に違いない、と思った人が、日本語で話していたり、その逆だったり。ファッション、メイク共に、若い世代になればなるほど、差異が無くなっている。年齢が高くなればなるほど、文化的な差異は明確に表れる。

これが、われらがパンスタードリーム号。貨物を積んでいる様子。
 大阪港を出港。海のなんとか館、など、大阪五輪招致計画などバブルを象徴する無駄遣い施設は、海から目立つ。

 明石海峡大橋を通る。この頃までは、まだ温かかったが、徐々に、寒くなり甲板で海を眺められるような状態じゃなくなる。一般船室にも、共同スペースにもほとんど窓がなく、巨大なカプセルに乗って移動しているようなものになる。

 晩飯、朝飯セットで、1200円くらい。バイキング方式のビビンパ。おいしかった。

 9時から、ショーが始まる。ロシア系の女性のダンス、チェロ演奏、この兄さんはサックスのソロ演奏。大音量のカラオケをバックに。客いじりばかりするMCの韓国人のおじさんが、日本語をちょっとまじえながら進行する。まだらな客。最後は、手品。ここでショーをした人たちは、ご飯の時になると給仕の仕事をさせられている。韓国人の手品師以外は。給仕スタッフには、フィリピンの人も何人か。スタッフのメインは、韓国人。みんな、どれくらいもらうのだろう、ということが気になる。「国際」性をアピールするために安く搾取される可視的「欧米人」としてのロシア系の人々、ということについて、ちょっと考える。しかし、船に乗る人生、というもの悪くないかもしれない。が、すぐに、あきるだろうなとも。 

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