2011年9月17日土曜日

生でKARAを見た体験記+韓国のKARAタクさんとの小さな交流



旅行の日程を合わせたわけではないけど、この週は、KARAが韓国では一年ぶりとなるアルバムを出すということで、特に韓国のファンにとっては特別な時期だったのだ。ツイッターでフォローしている韓国のカラファンの人の情報(日本語を勉強して日本語で現地情報をツィートしてくれる人もいる。たとえば、“youngs1104”さんとか。ほんとうにありがとう。)で、今日はこのあたりのオペラギャラリーってところで、イベントがあることを知っていた。

新しいアルバムSTEPのプロモーションとして、YouTubeにKARAチャンネルというのを作っているのだが、アルバムお披露目生放送がこのギャラリーでなされるとのこと。17時から。

お客さんを入れるのかどうかとか詳しいことわからず。直接、見れるなんてことはないけど、出待ちしてたら、ちょっと見えるかもなんて思って、行ってみることに。

目的のギャラリーにつく。表にバンが停まっている。何人か、SPみたいなスーツを着た人が立っていて、何かが行われる雰囲気はただよっているが、特に人だかりがするわけでもない。表には女子高生が当たり前に通過し、誰も気に留めている感じもしない。



 
 

うーん、ほんとに、ここでイベントがあるのだろうか。ここは、建物の中にいくつも写真や絵画のギャラリーがテナントとして入っているビルで、表通りに面 したガラズ張りで、ディズニーキャラの大きなイラストが展示されている空間が、確かに、その場所らしいのだが。中継スタッフみたいな人、関係者みたいな人 もうろちょろしているが、ファンが、誰も・・・・。でも、写真の通り、椅子は5つ並んでいる。

周りをうかがっていると、2人だけ、ファンっぽい人がビルの横のベンチにスタンバイしているのを見た。一人は、20代くらいの、大柄の兄ちゃん。頭にバ ンダナをまき、クビからは一眼レフのカメラをさげ、大きなキャリーバック付きの荷物の上には、ノートPCを広げて、YouTubeのカラチャンネルをスタ ンバイしている。あーこれは、間違いない。どこからどう見てもカラ・オタクだ。もう一人、高校生か中学生かという年齢の女の子も。リュックを背負い、地味 な格好をしているが、真面目そうな可愛らしい女の子だった。2人を見て、僕は、日本人に違いないと思った。ミーハーにうろちょろしていたの、全員日本人み たいだったし。「カラのイベントやるんですよね?中って入れないんですかね」と笑顔で話しかけたら、ギョッとした顔をされた。韓国の人だったのだ。あー、 しまった。英語で言えば、中一くらいのレベルの韓国語能力で、何とかコミュニケーションを図るが、ちょっと迷惑そうな雰囲気だった。2人は顔見知りではあ るけれど、友だちではない感じ。共に、オタクっぽく、社交が苦手なようだった。

しかし、二人だけってどういうことだろう。日本人もおらんし。ホントに、カラくるのかな、と思っていると、17時、カラの5人が登場した。なんとも、無 造作に・・・。

表のガラス張りから覗いていると、映り込むから立っていてはいけない、と大統領SPみたいな怖い兄さんに追い立てられ、「なんでやねん、わて、道 歩いてるだけでっせ」という文句が韓国語で言えるはずもなく、へぇへぇとまわりをうろちょろする。ビルの中側から見ることができるスポットには、女性の SPがいて、ここに立つのはやめてくれ、写真も「アンドェ(だめ)」だと言われる。
3メートルほど先に、カラの5人がいるのに・・。
 

 
 (ダメと言われても我慢できず、ちらっと撮りました。こんな距離感。)


韓国の、全世界のカラファンに向けて、ネット中継でメッセージを発している5人。生で見たカラは、何というか、もう、マンガみたいな可愛さだった。カラって実在するんだなぁ、としみじみ思った。
ひゃー、と、小さな声をもらしながら、「アンドェ」と言われない場所まで離れて10メートル先に見える5人を見つめる私。もうすぐ、41歳。バカボンの パパ。

いゃぁ、ほんとうにきれいでかわいかった。誰がかわいいとか、キレイとか、女性に関しあまり言わないようにしてきている。大学院入ってちょっとしてから特に意識的に。ジェンダーについて教えることもあるし、ということもあって。言わないだけでなく、あんまり思わなくもなってきた。歳のせいもあるし。日本の芸能人で誰が 好きとかそういう気持ちも、まったく持たないようになっていた。が、去年以来、韓流アイドルに触れると、そういう自分への枷みたいなものが、急に吹っ飛んでしま い、少女時代キレイとか、KARAカワイイとか、T-araの誰がどうとか、良いと思うだけでなく、他人に伝えたくてしかたなくなってしまった。(うーん、フジテレビの陰 謀にはまったんですかいな・・・ククク。)
たぶん、ヨンさま以降、韓流にはまった中高年女性の多くと同じ原理なのだろう。ハマって以来親しい何人かには、 嫌がられるくらいK-popのことばかりしゃべってしまい、さすがに、一年くらいたって、ちょっと醒めてきてはいたのだが。生で見てしまうと、また、思い新たに・・・。あー、カラがチョアよ。

メンバーで誰が好き、ってこともなかったのだけど、生で見るとスンヨンの笑顔が、直視できないくらいの輝きで、印象に残ったなぁ。

それにしても、だ。あのカラがそこにいるのに、見に来ているのは、僕を入れて3人!日本では、羽田の入国ゲートをちょっと通るってだけで、あんなに人 が集まっているのに。もっと客入れたイベントだったら、日本からのファンも来るかもしれないから、日本人がいないのは仕方ないとしても、韓国のファンっ て、いないの??

ギャラリーで働いている人が、脇を通る。「あ、カラいるわ」みたいな感じ。たとえて言えば、大阪の人間が、難波で歩いていて、新喜劇の芸人を目撃した程度の、レアでない感じの、「あ、」だった。ギャラリーで働いているキレイなお姉さんが、ちらっと覗きにきて、「いやぁ、顔ちっちゃ!」みたいなことを同僚としゃべって、少し見物して、歩いて行った。うーん、カラなのに・・・。

さっきのバンダナの兄さん。共に覗き見をしているうちに、ちょっとずつ精神的交流が生まれるようになり、僕のタドタドしい韓国語と、まぁ、KARA語を 使うことで、少し話ができた。それによると、少女時代と2NE1は、すごい人気で、こういうイベントでも人が来る(って言っていたと思うが不確か)けど、 他は、こんなもの。ね、この通り、たった二人ですよ、ってことだった。女の子の方は、ギュリに渡すファンレターを手に握りしめ、スタッフの人に託していた。

イベントが終わりに近づき、メンバーがトイレにいったり、バラバラと目の前を通るような状況に。放送が終わったってことで、さっきの「アンドェ」もゆるくなった。写真はダメらしいが。バンダナ兄さんも、写真はダメだよ、と僕にくぎをさした。正しいファンであらねばならないってことだ。さっきよりは、ちょっと近づいてカラを見る。目の前を通る、超キレイなギュリ、ハラなどが、この2人の熱心なファンをみつけると、ニコっと手を振ってくれた。2人は相当いつもイベントに来ている常連の追っかけらしい。スタッフの人も、「こんちわ、また来たのね」みたいな感じであいさつしていたし。それをうらやましそうに眺めていたら、大柄のバンダナ兄さんが僕の腕をとって、彼の前に立たせてくれた。つまり、こ こにいると、兄さんにメンバーがあいさつしてくれるから、僕もメンバーの視界に入るよ、ということなのだろう。ああ、なんといい奴なんだ、君は。バンダナ君へのあいさつのおこぼれとして、メンバーの視線を十分に味わった。この恩は一生忘れません。

帰国したのち、韓国のヒットチャート番組を見る。新アルバム、STEPは、ミュージックバング(日本でいえば昔のベストテン)で一位になった。(参照  http://ameblo.jp/kjroad/archive1-201109.html)ちゃんとヒットしたのだ。ファンもいるのだ。ただ、追っかけなんていう、オタクなことをするような暇人は、それほどいないだけなのだ。ということを知った。

一万円のコンサートチケットが飛ぶように売れ、空港を通るという情報をしればファンが集まる。そりゃ、日本で稼ごうと思うよなぁ。韓国で知ったのは、韓国は、韓流ブームではない、という当たり前の事実であった。

カラの新曲は、かなり素晴らしい。日本向けに出した曲(ゴーゴーサマー、とか)は、日本のアイドル歌謡曲市場に過度に合わせて作られた、超甘口の料理 なのだってことがよくわかる。難しいダンスも入れて、カッコよく仕上がっている。日本へは、トウガラシの量を減らさないと売れないと判断しているのだろう な、と思う。カラが韓国のテレビに取り上げられるときは、<韓流の主役!!日本で大人気!!>、という冠が絶対につけられる。カラと言えば、日本で売れて いるアイドル、というイメージが韓国では相当あるようだ。

だからこそだろう、韓国向けのプロモーションの時などは、可能な限り日本色をおさえてPRしているように見える。メンバー全員、日本語ペラペラなのに、できるだけしゃべらないようにしているし、youtubeのリアクションも、マレーシアやタイ、台湾からのファンの声は紹介しても、日本からのものは あまり紹介しない、ように見える。日本向けには、日本に行くときたっぷりサービスしますんで、ここは、すんません、と案に伝えているかのよう。考えすぎか もしれないが。

日本で売れている、ということは、韓国で間違いなくステータスなのだ。が、あまり、日本に合わせている、日本を大事にしている、という印象をもたれると、韓国内でアンチが増えてしまう、という難しいバランスでイメージコントロールをしているのだろうな。

帰国して、アルバム発売記念ショーケース(ミニコンサートを韓国ではこう表現する)の映像を見ていると、客席の中に、バンダナ君の姿を発見した。ものすごくうれしそうに、メンバーに声援を送っていた。幸せそうだった。

韓国語では、○○オタクのことを、○○ットク、という。意味は、「餅」なんだけど、日本語のオタクから来た言葉らしい。カラオタは、カ・ットク。少ないとは言え、韓国にも、オタクはいた。でもやっぱり、日本のオタクと、ットクは違う感じもしたなぁ。次の機会にはもっと交流できるように、韓国語、勉強したいな、とあらためて思ったりもしたのだった。

僕が見たのは、この番組の中継。
Posted by Picasa

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