2016年9月12日月曜日

ホリエモンがうらやましい

いちいち自分と引き比べるのが中二病の症状だ。ずっと前に、ひきこもりの支援施設を見学したとき、なかなか部屋から出られないでいた自分と同年配の男性が、やたらとホリエモンの話をしていたのを思い出す。何かと話題になっていた時で、彼に比べて自分は、なんてことばかりをその男性は言っていた。年齢が同じくらい、という以外に何も共通点などないのに、比較する対象と違うだろう、思った。ただ、コミュニケーションが限られた生活の中で、視野狭窄に陥り、話題の有名人の存在が大きく見えていたのだろうということはわかる。「自分なんて」と、前に進まないでいられるための、そういう言い訳の種として抱えていた、と冷たく言うこともできるかもしれない。

しかし、すぐに他人と引き比べて自分語りをしたり、ひざを抱えたりする性癖は、やはり自分にもある。これを共感するというのか、理解するというのか、引き比べるというのかわからないが、その男性の名前も顔も忘れたが、何とも言えない痛々しさがずっと心にひっかかっている。

何の話をしようと思っていたのだったか。そう、お笑いを見に行った時の感想の話だ。先日、「東京03」の単独を初めて見にいった。奢ってもらって行っただけで論評云々などするつもりはない。ただただ面白かった。つなぎに見せる映像などもすごく凝っていて、メンバー、作家のオークラ氏、その他スタッフなど才能ある人たちが集まって作り上げているものなんだなと感心した。そして、なぜか妙にうらやましさがわきだした。コントはどれも面白かったが、ひとつ、ふたつは、それほどでもないかなというのもあった。ネタ全体というより、ちょっとしたセリフくらいだが。少し安心した。完璧ではないなと。自分は芸人をめざしていたわけでもないし、演劇とか創作とか、やろうとしたことすらないのに、何を嫉妬しているのだろうか。ネタに笑いながら、そういうことを感じていた。

比較する心理が、「苦」の原因であると、自己啓発本なんかで言うのはなるほどと思う。自分もそうありたいと思って、できるだけサラッと考えるようにしているのに、なかなかおさえきれないものがある。どうせ無理だとあきらめて、そのことも含め、考え過ぎないようにしているのだが。

2か月前、銀シャリの単独も行った。これも行けなくなったからともらったチケットだった。彼らに思い入れは全然なかったが、普通に面白かった。そしてなんといっても、ステージの中央にマイクが立って、最初に彼らが登場して来た時、あまりのカッコよさにしびれた。漫才師って何てカッコいい仕事なんだろうと。これも、たぶん、それに引き替え自分は、などという心理と結びついているものだったように思う。小さい時は、お笑い芸人に憧れたけど、それだけのことで、何でこんなにお客に徹することができないのだろう、とちょっと情けなくなったりもした。ちょっとだけだけど。

家でテレビを見ていたら、芸人なんてちょっともうけすぎちゃうかとか、否定的な気持ちになることも多い。政治的なこと言えば、安っぽく保守的だったりするし。だけど、生で見たら違うな。覚悟を持ってある特異な世界に飛び込んだ人間の、そういう人間だからもつオーラがやっぱりある。

まぁ、何が言いたいか、というと特にないのだ。最近、他者とコミュニケーション不足で、うつうつしているので、頭の中にある言葉をとりあえずパソコンにはき出して晒してみることにした。支離滅裂にならない、最低限、リーダブルな形にまとめる、というくらいのゆるい縛りで、何か書いていくことにした。

0 件のコメント:

コメントを投稿